オニテンの読書会

文化・民俗や、オススメ本の紹介、思ったことも書きます。

2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

わたしの読書習慣 時間がないあなたに「読書トーナメント」のススメ

わたしは、月に15〜20冊ほど本(学術書や小説)を購入します。積読もありますので、月の読書量は10冊程度になっています。 わたしは、速読ができないので、本を読む時間を特別に作らなければなりません。 20代中頃の2年間は、毎日1冊読むという荒行をしてい…

よみがえる伝承・都市伝説 常光徹『学校の怪談−口承文芸の研究〈1〉』 おすすめの本の紹介 & めざせ!妖怪検定!⑤

今回の記事では、一冊の本の内容を紹介していきたいと思います。 〈目次〉 「学校の怪談」を研究する めざせ!妖怪検定!! 「トイレの花子」や「口裂け女」のような、1980年代に一世風靡した都市伝説の背後には、急速的な社会変遷との関係性があります。し…

数学者によって作られたアニメがある。  サイモン・シン『数学者たちの楽園 「ザ・シンプソンズ」を作った天才たち』 おすすめ本の紹介です。

みなさん、数学は好きですか?わたしは、数学の才能は、からっきしなかったのですが、数学者についての本を読むのは大好きです。フェルマーの最終定理や、ポアンカレ予想などの難問に挑む数学者の姿に、胸がトキメキます。 今回、紹介する本は、挑戦する数学…

やさしい人類補完計画? 天才・湯浅政明監督作品『夜明け告げるルーのうた』

先日、湯浅政明監督作品『夜明け告げるルーのうた』を見てまいりました。 今回の記事では、この映画の感想を、そして考察を書きたいと思います。ですので、ネタバレをしてしまう箇所があるかもしれませんので、ご注意を。 【目次】 なくしたものは、海にある…

2022年、フランスにイスラム政権が発足!? 予言か、それとも、文学か。 ミシェル・ウェルベック『服従』 おすすめ本の紹介です。

2017年のフランス大統領選では、中道で無所属のマクロン氏が、極右政党・国民戦線のルペン氏を破り、フランス史上最年少の大統領が生まれました。今回のフランス大統領選の決選投票は、主要政党不在の異例の投票となりました。 2017年のフランス大統領選で浮…

「闇の中世」と、「光のルネサンス」は如何に作られたのか? ジャック・ル=ゴフ『時代区分は本当に必要か?』 おすすめ本の紹介です。

古代、中世、近代、そして現代と、歴史を区切った「時代区分」についての学術書をご紹介いたします。歴史書というよりは、「◯◯時代」と呼ばれる時代区分を作り出した歴史家の思想や、作り出された時代区分の影響について考察されている本です。ですので、少…

「思い出」を大切にできない人々。

わたしは、「思い出」を大切にできない。自分が薄情な人間なのか、と悩むこともあった。しかし、わたしのような人間も少ないくないのではなかろうか。 【目次】 思い出の品は、何処に消えた 連絡はとらない ノマドの家系ー定住しない家族ー 日々、終活ー最低…

理想の青春像と、大人への物語 エーリッヒ・ケストナー『飛ぶ教室』 【108円本屋大賞】

【108円本屋大賞】 某大手古書店チェーンに存在する100円均一棚。それは、売れ残り、値段が下げられ続けた本たちが、最後に行き着く、最果ての地である。しかし、そんな棚にも、傑作、名作が眠っている。そんな本を救い出し、読み、人に勧めたら、、、 と…

欧米人との読書会に参加して、気づいたこと。

みなさんは読書会に参加したことはありますか?読書会に参加すると自分の読み方と、ひとの読み方の違いに気づくことがあります。今回の記事では、わたしが欧米人の方々との読書会を経験し、気づいたことを書いていきます。 【目次】 読書会の流れ 読書メモの…

人の結婚式を笑うな。 ーシンガポールのSNS炎上 人種問題と結婚式ー

結婚式、それは、どの文化においても人生の門出を祝う、重要な儀式です。新たな家族が生まれ、それを人々が祝福する。そんな、ひとの結婚式をSNSで攻撃し、社会問題となった事件が、シンガポールであったのです。 【目次】 【ことのあらまし】 Facebookへの…

書き込む派の読書好きのための鉛筆、ファーバーカステル・パーフェクトペンシル

みなさんは、読書する際、本に線を引いたり、コメントを書き込んだりしますか?わたしは、ガシガシ書いてしまうタイプの読書好きです。読書は、場所を選ばずにできる趣味ですが、書き込むとなると文房具選びが重要になりますよね。 できれば、書いたものも消…

万年筆に最適なノートを調査!! アピカ・ライフ・ツバメノート・ロディア・モレスキン・MDノート…etc

万年筆を使う方にとって、ノートの購入は、裏にじみやインクののりなど、気になることが多く、ついつい「いつもの」ノートを買ってしまいます。しかし、そのノートが本当に万年筆に最適なノートなのか、やはり色々なノートを使ってみなければわからないです…

疲れた心を癒す、明日も頑張ろうと思える 偉人たちの自伝・随筆 7冊

疲れた時や、自信がなくなった時、支えてくれる本があります。今回の記事では、おすすめの偉人たちの自伝・ 随筆を紹介いたします。 文学の偉人、宗教の偉人、物理学の偉人、さまざまな偉人の思想に触れられるような本を紹介したいと思います。 5月病、眠れ…

わたしの読書ノートの選び方。アピカ・ライフ・ツバメノートを比較して

みなさんは、ノートに読んだ本を記録していますか?わたしは、5年ほど前からですが、読書ノートを作るようになりました。わたしは、読書ノートに、内容をそのまま書き取ったり、コメントや感想を書いたりしてます。 今回の記事では、わたしの読書習慣である…

台湾の人気ドラマ『通霊少女』 霊と交信する少女の青春の悩み

最近、台湾で大ヒットしたドラマ、『通霊少女』(The Teenage Psychic)を紹介したいと思います。『通霊少女』はとにかく大人気です。最終回が放送される前に、台湾の総統も自身のfacebookで好意的なメッセージを掲載しました。 『通霊少女』は台湾の公共テ…

ブログを始めて3ヶ月 すでに心は折れている

やっとこさ、このブログも4ヶ月目に突入しました。できるだけ、記事を更新するように努めてきたのですが、やはりネタ不足、要点をまとめる力量不足を感じる今日この頃でございます。 このブログの状況報告も、自分のケツを叩く、奮い立たせるために行なって…

自爆する民主主義 「ポピュリズム」を知ろう!! 薬師院仁志著『ポピュリズム〜世界を覆い尽くす「魔物」の正体〜』

最近よく聞くけれど、いまいちよくわからない言葉ってありますよね。そうした言葉たちは、世界の移り変わりの中で消費され、いつしか常用される単語として残る、もしくはすぐに消え去っていくのかもしれません。 「ポピュリズム」、ニュースで聞くようになっ…

排外主義の盛衰を考える。 浜本隆三 『クー・クラックス・クラン:白人至上主義結社KKKの正体』 おすすめ本の紹介です。

アメリカではトランプ大統領が生まれ、ヨーロッパでは移民排斥を訴える極右政党への支持が急増している昨今、「排外主義」という言葉を耳にするようになりました。 人々は「他者」を生み出し、「他者」を恐れ、そしてその「他者」によって自分たちの既得権益…