オニテンの読書会

文化・民俗や、オススメ本の紹介、思ったことも書きます。

映画・ドラマ

ヒトラーは空想の友達『ジョジョ・ラビット』

この間、台湾帰省中、映画『ジョジョ・ラビット』(Jojo Rabbit)を見まして、普通にいい映画でしたので、感想を書きます。第二次世界大戦中のドイツ人少年を主人公とする作品ですが、軽快でテンポよく物語が進んでいました。 日本の オフィシャルサイト:ht…

繰り返す毎日に嫌になったら、見るべき傑作映画『恋はデジャ・ブ』

みなさん、毎日毎日同じことの繰り返しで、嫌になっていませんか?そんな時に、見て欲しい映画があります。それが、この『恋はデジャ・ブ』です。正直、この映画、名前のせいで損しています。邦名があまりにもダサく、見る気が起きない方もいらっしゃるかも…

悪役が勝ったらどうなるの:変わり種のヒーロー映画、『メガマインド』

小さい頃はあまりヒーロー系の映画が好きではありませんでした。それはきっと、はっきり白黒を分けて物事を考えることが、あまりすきではないからかもしれません。 みなさんもご存知でしょうが、ヒーロー映画の大まかな公式はこのようになるでしょう。 世界…

映画「カメラを止めるな!」が、最高にマッド・マックスだった件について。

映画「カメラを止めるな!」を3週間ほど前に見たのですが、感想を言うにも、仲間も家族も未視聴なもので、ネタバレをしてはいけないし、誰にこの熱い感情をぶつければいいのか!っとなっていました。 kametome.net 「カメラを止めるな」を見てきたんですが、…

心震えるドキュメンタリー「ネクスト・ゴール!」ーアマチュアスポーツとしてのサッカーとLGBTと、津波と、宗教と、亡き娘の思い出と。

みなさんは、ドキュメンタリー映画は好きですか? 弱小チームが頑張って勝つみたいな話は好きですか? 『天使にラブソングを』は、1より2だと思っていませんか? わたしは、ドキュメンタリーが好きなんですが、今回ご紹介するドキュメンタリー作品は、考えう…

ホログラムな彼女とダッチワイフな彼女、そして僕は人造人間ー『ブレードランナー2049』と、『ラースと、その彼女』を考える。

先日、『ブレードランナー2049』を観てきました。前作の『ブレードランナー』から30年後の世界を描いた作品ですが、前作との大きな違いは、少々ネタバレになってしまいますが、「産むこと」、そして「居ること」であったと感じました。 今回の記事では、『ブ…

わたしの人生と、考え方を変えてくれた映画「ベイブ」との出会い。

可愛らしい子ブタが活躍する映画「ベイブ」を見て、「人生観が変わった」、と言ったら、みなさんはどう思うだろうか? 高校生だったわたしは、たまたまテレビで放送していたこのコメディー映画を見て、確かに救われた感覚を覚えたのだった。 高校一年生の終…

いのちとは、何か? 卵子凍結から始まる物語 台湾映画『My Egg Boy(我的蛋男情人)』のご紹介

台湾の異色ラブコメディ『My Egg Boy』(2016)(中国語タイトル:『我的蛋男情人』)をご存知でしょうか!? このドラマは、トレンディ+ファンタジー系のラブコメで、映像が非常に綺麗でロマンチックで、主役の役者さんもいうまでもなく美男美女です。ただ…

やさしい人類補完計画? 天才・湯浅政明監督作品『夜明け告げるルーのうた』

先日、湯浅政明監督作品『夜明け告げるルーのうた』を見てまいりました。 今回の記事では、この映画の感想を、そして考察を書きたいと思います。ですので、ネタバレをしてしまう箇所があるかもしれませんので、ご注意を。 【目次】 なくしたものは、海にある…

台湾の人気ドラマ『通霊少女』 霊と交信する少女の青春の悩み

最近、台湾で大ヒットしたドラマ、『通霊少女』(The Teenage Psychic)を紹介したいと思います。『通霊少女』はとにかく大人気です。最終回が放送される前に、台湾の総統も自身のfacebookで好意的なメッセージを掲載しました。 『通霊少女』は台湾の公共テ…

娘に見せたい!! 女児向け特撮「ミラクルちゅーんず!」

わたしは、アニメも特撮も詳しくないのですが、最近、すごい特撮番組を見ました。その驚きと興奮をみなさんにお伝えしたいと思います。日曜朝に特撮をみるのは、本当に20年ぶりでした。童心に帰った感じで、新鮮でした。 番組との出会い とある晩御飯の時、…

映画『魔法阿媽』・中元節と夏休み

ポスターの引用先リンク: entoolkit.culture.tw 予告編はリンクを通してご覧になってください(英語版しか見つからなくて、すみません…)。 1998年上映(時間:81分) 中国語タイトル:魔法阿媽(直訳:魔法のあるおばあちゃん) 英語タイトル:Grandma and…

いま、「君の名は。」に思うこと。

「君の名は。」は大きく賛否が分かれる作品になっている。わたしは、「君の名は。」を傑作だと思う。「この世界の片隅に」や「シン・ゴジラ」とともに語り継がれるべき作品だと。その賞味期限は、短いだろうが。 みなさんは、「君の名は。」を見ましたか?感…

「この世界の片隅に」でみた、非共感の世界の素晴らしさ

「この世界の片隅に」は、世紀に残る名作だと思います。この作品で、描かれている世界観、共同体のあり方について少し思ったことがありました。 それは、この映画のキャラクターが、「自分の見える範囲にしか共感していない」ということです。言い換えれば、…