オニテンの読書会

文化・民俗や、オススメ本の紹介、思ったことも書きます。

2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

知っておきたい日本酒のお話ー口噛酒、下り酒、金魚酒、コップ酒、地酒ー

みなさんは、日本酒を呑みますか?近年では、日本酒をコンセプトにしたおしゃれなお店も増え、興味をもってらっしゃるかたも増えてきているようです。わたしはと言いますと、鯨飲牛飲の輩ですが、少しずつ日本酒についての勉強を行っています。 【目次】 《…

「巻き込まれた」感についてーモブ感覚と強制的モブ化行為ー

ときどき、青春に巻き込まれたなぁ、と思うことがあります。私の日常が、とある人々にとって非日常であり、。この主人公人格にはない、この感覚、脇役感覚、モブ感覚とも言える、不思議な感覚、みなさんもありますか? 【目次】 とある映画の予告編 サプライ…

江戸時代の通訳のおしごと 阿蘭陀通詞について 

映画「沈黙ーサイレンスー」での、浅野忠信さんの演じた通詞(通辞)に興味をもったので、江戸時代の通訳の語学の練習方法や仕事内容について、まとめてみました! 映画「沈黙ーサイレンスー」についての感想は、こちらです。 www.oniten-yomu-book.com 《目…

憑きもの・憑霊について 小松和彦『憑霊信仰論』から  めざせ!妖怪検定!!④

妖怪検定の内容、第二弾は「憑きもの」について紹介したいと思います! 紹介したい一冊は、小松和彦『憑霊信仰論』です。 幼い頃(?)台湾で京極夏彦の『姑獲鳥の夏』の翻訳を読みました。台湾に類似する概念がなかったため、ずっと「憑きもの筋」のことを…

プライドは低く、誇りは高く、生きたい

英単語の"pride"(プライド)を辞書で、調べてみますと「誇り、傲慢」という意味だそうです。しかし、日常で使う、「プライドが高い」と、「誇り高い」の語句には大きな意味の違いがありますね。 【目次】 プライドと誇りの違いを考える プライドにも色々あ…

おすすめの小説 早見和真 『ひゃくはち』 野球をめぐる少年たちの物語

みなさんは、早見和真さんの『ひゃくはち』を読んだことがありますか?この作品は、野球の強豪校で、レギュラーを目指す(目指した)少年の物語です。わたしは、高校野球を見るたびに、この小説を思い出します。 早見和真著『ひゃくはち』のあらすじ 地方へ…

ニュースやワイドショーを見ない、わたしの理由

最近、テレビでニュースやワイドショーを見ないことにしています。以前は、朝起きたら、すぐにテレビをつけ、ニュースを確認するようにしていましたし、夜も、同様に寝る前に、テレビでニュースを見る、そんな生活をしていました。どちらかといえば、テレビ…

「走れメロス」を、自由に語る。

太宰治の作品は、好きだ。しかし「走れメロス」には、違和感を感じてしまう。。それは、彼の作品の中で、ひときわ感情的で、劇的な作品であるからだ。ここで、大胆な見立てをたててみよう。 王は読者や批評家、メロスは作品、そして、友人セリヌンティウスは…

「〇〇が好きな奴は、バカ」と言うこと。

昨年、しばしば「〇〇が好きな奴は、バカ」という言葉を耳にした。それは、普段の会話の中、メディア、SNSで市民権を得たような表現になってしまっている。「〇〇」に入るのは、映画や、アメリカの大統領など、その表現対象は様々だ。 《目次》 不特定の人を…

食べログで、マックや吉野家の評価を見てみると。ファストフードは、平均3.1!!

わたしは、あまり、食べログを使わない。しかし、昨今の日本において、食べログは、美味しさを表す重要な指標になっているように感じる。本記事では、吉野家やマクドナルドなどのファストフード、そしてファミリーレストランについて食べログがいかに評価し…

退廃と美麗 東南アジア文学 黎紫書『野菩薩』

小説を読む際に、私は何となく二つの部分を気にします。 一つ目は物語性で、いわゆるストーリーの進み具合、物語の構造、筋が通っているか否か、バックグラウンドとキャラクターの設定などの部分に当たります。 そして、もう一つは文章の表現力で、どれぐら…

人を好きになると死にたくなる人がいる

恋しとは たが名づけけむ ことならむ 死ぬとぞただに 言ふべかりける 清原深養父(生没年不詳) この歌は、清少納言の祖父である清原深養父が、残した歌です。意味を申しますと、「恋しいって誰が作った言葉なのかな、死ぬっていう方が私のこの気持ちを言い…

乾くるみ『イニシエーション・ラブ』とくりぃむしちゅー上田さんの若気の至り

みなさんは、乾くるみ著『イニシエーション・ラブ』を読んだことが有りますか?小説はベストセラー、そして映画化までされた作品です。今回の記事では、この作品の内容ではなく、ベストセラーになるきっかけについて少し、思うところを書きたいと思います。 …

「日常の祝祭化」の果てに

「日常の祝祭化」、「祝祭化する日常」という言葉があります。それは、わかりやすくいいますと、日常生活がデパートなどの遊興施設をともなう都市化により、日常がお祭りのように賑やかなものになる、また、消費行動も活発になるというものです。 1980年代か…

そんなに体育会系が嫌いですか?

わたしは、「体育会系」という言葉自体が、嫌いです。 わたしは、中学、高校、大学と、部活をしてきました。すべて、県内や、関東で強豪校といわれるレベルの学校で、レギュラーを任され、全国大会にも数回出場できました。現在でも、母校でコーチを務めてい…

いま、「君の名は。」に思うこと。

「君の名は。」は大きく賛否が分かれる作品になっている。わたしは、「君の名は。」を傑作だと思う。「この世界の片隅に」や「シン・ゴジラ」とともに語り継がれるべき作品だと。その賞味期限は、短いだろうが。 みなさんは、「君の名は。」を見ましたか?感…

ブログを始めて1ヶ月、すでに心は折れている。  悲喜こもごも、ブログでも

ブログを始めて、1ヶ月が経ちました。最初の記事は、2月6日に書いたので、3月8日で30日間のブログ生活を過ぎましたので、ここまでの活動を報告をさせていただきたいと思います。 ブログを始めた経緯 このブログは、本や旅、そして考えたことを書こうと…

「初恋尺度」を伝えたい。 時の流れの故郷へ

わたしの中にある「初恋尺度」について書いてみたいと思います。わたしが、暇な時(基本暇ですが)に、楽しんだ脳内会議の一部です。 「初恋尺度」とは、「初恋の人が、〇〇していたら、どう思うか」というものです。一見くだらないように思える初恋尺度です…

「神獣 白沢」を学ぼう! めざせ!妖怪検定!!③

みなさん、「白沢」をご存知ですか? 白沢は中国の神獣ですが、マンガやアニメで大人気の「鬼灯の冷徹」の登場キャラクターとして知ってらっしゃる方も多いかもしれません。 鬼灯の冷徹(4) (モーニング KC) 作者: 江口夏実 出版社/メーカー: 講談社 発売日: …

時間と暦についてー修道院と革命ー

みなさんは、スケジュール管理はお上手でしょうか?今回の記事は、時間と暦についてキリスト教の修道院と革命を中心に書いてみたいと思います 週について 週=社会的産物 スケジュール ひとりの行為 = 共同体の行為 = 「社会的事実」 改暦と革命 フランス…

社会的成熟と生物的成熟のズレと焦燥 ーエヴァと稲中卓球部ー

今回の記事は、日本のアニメやマンガにみる「社会的成熟」と「生理的成熟」について書いてみたいと思います。 目次です。 社会的成熟と生理的成熟について 稲中卓球部にみる焦燥感ー童貞か、どうか、生えているか、どうかー わたし、タカギスグル(32歳)は…

パズーは、シータに触りすぎな件。 ジブリ映画「ラピュタ」における少年の萌芽的性欲

30代になり、「天空の城 ラピュタ」を見て、いろいろと気づくことがある。それは、「パズー。お前、シータのこと触りすぎじゃないか!!」ということだ。 パズーの冒頭15分の行動について パズー。 彼は、冒頭15分たらずで、動物好きをアピールし、楽器が…

政治的カワイイと俺的カワイイのはざまで。

初恋の女性から、結婚することになったとメールが届いた時、ぼくの右手は震えていた。 みなさんは、自分の「〇〇ちゃん、カワイイ」という感情に自信がありますか?わたしはというと、てんで自信がございません。思い出してみると、好きになる女の子は、少し…

映画「沈黙ーサイレンスー」から考えたこと。

わたしは、「君の名は。」を観て、一度で9回泣き。「シン・ゴジラ」では、無人在来線爆弾が好きすぎて一週間で3回も観にいってしまうタイプの人間です。人生の教科書は、「ベイブ」、「マッドマックス」です。 そんなわたしが、遠藤周作さん原作、マーティ…

「手」でわかる出身国? 数の数え方

台湾の1から10までの数え方のジャスチャーは結構特殊的なものだ!!! 日本に来た時、初めてこのことに気づきました。 台湾では、本当に「普通の中の普通」のジャスチャーなのに、日本においては全然通用していないことに驚きを感じました。 文字ではやや表…

「本音」偏重社会に思うこと。 建前はドコに行くのか? 建前は、歌になる。

「本音をいう」という演出 最近考えたのですが、みなさんの周りで「本音」が重宝されすぎて、過度に攻撃的になっていることがありませんか? 現代では、本音=毒舌と捉えられているようにも思えますし、そうしたキャラの方がテレビだけでなく、実生活でも存…

無職で結婚できました。 結婚直前で考えた三つの問い

わたし(30代、男性)は、6年前に無職で結婚しました。4年間勤めた仕事を辞めて、1年間たったころでした。その当時、わたしが定職につくような様子はなかったので、妻の勇気には脱帽です。私たちの結婚は、授かり婚ではありませんでした。 現在は、わずか…