オニテンの読書会

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劣悪な入試問題 大学入試問題作成者が何を参考にしているか。


 最近、高校生に大学入試の指導をしています。生徒それぞれに目標大学を聞き、その大学の過去問から、その大学に似た問題形式の大学の過去問まで、幅広く解いているのですが、その中で、ちょっとこれはいただけないなぁ、と思った問題がありました。

 受験生の方に、過去問分析の重要性を知ってもらい、大学受験に活かしてもらいたいと思い、この記事を書きます。

 

 今回、紹介するのは2大学ですが、見つけ次第、追加していきたいと思います。

 

 

 

フォレスト例文の再現問題連発 ー T正大学 2017年 前期2科目方式

大S大学2017年の問題では、大問Ⅵの文法問題は、かの有名な文法書Forestから写しています。 

総合英語Forest 7th Edition

総合英語Forest 7th Edition

 

 

 

例えば、

T正大学の問題「33」では、

You had better not tell this secret to anyone.

となり、Forestの例文[119頁]と完全に一致します。

 

T正大学の問題「35」では、

I’m looking for someone to help me with my homework.

Forestの例文[110]では、

I’m looking for someone to help me with my work.

となり、work→homeworkとなっています。 

 

T正大学の問題「40」では、

The woman who I thought was his sister was actually his mother.

Forestの例文[234]では、

The woman who I thought was her sisiter was actually her mother.

となり、her→his となっています。

 

このような、一語句の変化は他の問題にも見られます。

 

T正大学の問題「39」では、

The second report is three times as long as the first one. 

Forestの例文[261頁]では、

His second novel is three times as long as his first one. 

となり、His→the , novel→reportとなっています。

 

これ以外にも、フォレストからの転用を発見しました。間違いなく、入試制作者、フォレストを読んで問題を作ったと考えられます。

上記のような問題は、一つの問題集・参考書に拠った入試作成であり、受験者それぞれへの公平性が危ぶまれるものでしょう。

 

完全に英検の問題をパクる ー T京科学大学 Ⅱ期 2014年

帝K科学大学2014年の問題は、さらに深刻です。大問2の長文問題が、英検準2級2008年度第2回の問題、The Jeepney を丸っ切りペーストしています。

 

《T京科学大学の過去問一部抜粋》

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《英検準2級2008年度第2回一部抜粋》

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 以上のように、完全に一致します。もちろん、これを受けた受験生が「これは英検の過去問だ」と気がつくことはないと思います。

 許可をとってこの問題を使用しているのかはわかりませんが、問題文まで一致しており、大学の入試に対する姿勢が問われます。 

 受験する大学が過去に英検準2級の問題を丸々転用したと知ることができれば、その大学の英語のレベルに合わせて対策をとることも容易になるでしょう。

 

 

おわりに

 ということで、今回の記事では、大学入試問題に切り込んでみました。すべて、わたしの自力の努力ですので、見落としているものがあれば、ぜひおしらせくださいませ。

 

 

 

 

 

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