ムスリムとの共同生活を描いたマンガ『サトコとナダ』 おすすめマンガの紹介です。
みなさんのムスリム(イスラム教徒)へのイメージは、どんなものでしょうか?「わからない」、「寡黙そう」、「こわい」、結構ネガティブなイメージを持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
では、ムスリムと一緒に仕事をしたり、住んだことがある方は、どれだけいるでしょうか?まだまだ、日本では多いとは言えないのではないでしょうか。相手のことがわからないからこそ、こわい、そんな状態になっていませんか。
実は、わたしは、1年間ムスリムの家族の家で、居候していたことがあります。そんな中で、わたしのムスリムに対するイメージも、大きく変わりました。彼らは、とても朗らかで、礼儀正しく、優しい人々だったのです。
そんな、わたしが、心からオススメするマンガをご紹介します。
それは、『サトコとナダ』です!!
内容紹介
ルームメイトはサウジアラビアの女の子だった!!初めてのアメリカ留学、イスラム文化、ひとつ屋根の下で繰り広げられる魅惑の異文化交流
アメリカへ留学した日本人女性サトコが、ルームシェアしたのはサウジアラビア出身のナダでした。彼女たちは、お互いの文化の違いに戸惑いながらも、年頃の「女の子」として共感、ともに交流を深めていきます。
おすすめポイント
①イスラム文化の入門書として
このマンガは、とても軽妙なタッチで描かれていますが、とてもわかりやすくイスラム文化を紹介しています。たとえば、ヒジャブ(ムスリム女性が被るスカーフ)についても、どんな時に被るのかとか、かぶり物にはどんな種類があるのかなどが説明されています。ラマダーンについても触れられているので、ムスリムの人々がどんな生活をしているのか、理解しやすい内容となっています。
②女の子としてのムスリムを知る
もちろん、この物語では、サトコとナダの二人の女性が、メインですが、彼女たちの会話がとにかくカワイイ!そして、何より、ムスリムであるナダが、普通の「女の子」であるということを強く感じさせる内容となっています。
ただ、ムスリムと一緒に住んで、ムスリムの友人が多いわたしとしては、ムスリムのおばさんはもっと面白いのになぁ、と思いました。もし、続編があるのなら、ムスリムのおばさんを登場させて欲しいと思いました。
③真の意味の異文化交流とは?
この物語では、互いの文化の違いにも慣れ、次第に気持ちも近くなっていく中で、サトコがナダの服を着たいと言い、ナダの気持ちを害する場面が描かれています。この場面には、他の文化圏の人間が、していいこととしてはならないことのラインを描こうという、作者の意図が読み取れます。
このほか、多神教を話すが、まったく理解されないなどの話もあり、理解できないが、共存できる、という不思議な状況を描いている作品です。
イスラムについてのニュースが増え、ムスリムの観光客も増加している現在、ありのままの彼ら/彼女らを知ることのできるマンガは、いかがでしょうか!!?
このマンガを読んで、わたしはムスリムの家族と住んだ日々を思い出しました!!
(ムスリム友人の結婚式に参加した時の写真です。右が、わたしタカギスグル)
(今年7月、インドネシアの大学で、日本の宗教文化についてお話しさせていただきました。
でも、結局、「君の名は。」とか、「ナルト」などのアニメやマンガについての質問が多かったです。)
ムスリムについて、より知りたい方は、この本がオススメです!!
もっと「深く」知りたいなら!