オニテンの読書会

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落ちぶれたエリートがスターバックスで見つけた幸せとは? おすすめの洋書のご紹介 ーHow Starbucks Saved My Lifeー

 人生には、思わぬ落とし穴が つきものです。どんなエリートでも、どんな平凡な生活をしていても、その日常は突如目の前から消えてしまう。日々の生活には、そんな不安がつきまとってきます。

 今回、ご紹介する洋書、How Starbucks Saved My Lifeの作者は、裕福な家に生まれ、コネで大学に入学し、就職も大手企業にコネで入社、たちまちその企業でも昇進し、順風満帆な人生を送ってた、しかし、突如として、解雇。仕事もなく、ふらっと立ち寄ったスターバックスで、スタッフの女性に声をかけられます。「働きたい?」と。声の先を見ると、若い黒人の女性でした。思わず、「働きたい」と答えてしまう作者。

 わらにもすがる思いで、はじめた、生まれて初めてのカフェ店員生活、夢を追う若者と、レジに立つのが怖くて掃除しているばかりの老人のわたしは、それぞれの境遇や価値観を通して、人生を見つめ直すことになります。

How Starbucks Saved My Life: A Son of Privilege Learns to Live Like Everyone Else

How Starbucks Saved My Life: A Son of Privilege Learns to Live Like Everyone Else

 

 

 

 それでは、この本の面白さを、わたしになりご紹介したいと思います。

 

①アメリカのビジネス文化を知る。

 この作者が生き抜いてきたアメリカのビジネス社会、その社会の独特のルールを知ることができます。たとえば、ライバルを蹴落とすプレゼンの仕方や、待ち合わせをわざと遅れていくことで主導権をあらわすなど、さまざまなビジネス文化を紹介しながら、自分の人生を振り返っているので、ビジネス英会話を勉強している人ならば、とても勉強になるのではないでしょうか。 

 

②病気、離婚、解雇、直面する苦悩の数々を前向きに克服していく主人公

 この物語の主人公は、病気や離婚、そして解雇といった苦難に見舞われます。いままで順調だった人生が、突如として反転し、転げ落ちるさまは、痛快でもあり、気の毒でもあります。彼は、失意のどん底にいながらも、スターバックスで出会った人々と価値観によって、その問題を真正面から受け止めていくことになります。

 とくに、この物語では、スターバックスでの店員生活とともに、作者自身の半生を振り返ることになります。それは、どの人にもある懐古的な感情ですが、彼の場合、転落した「幅」が常人のそれではなく、現実と過去とが交互に描かれることによって、過去の話はまるで幻やおとぎ話のように感じられ、現実の話はビジネス書や自己啓発本のような感覚で読むことになります。

 前向きな気持ちになりたい方に、ぜひ読んでいただきたいです。

 

③英語の勉強に最適!!

 この本は、翻訳されているのですが、わたしは原文のまま読むことをおすすめします。英文も平易ですし、むずかしい表現もあまりありません。何よりも、翻訳版は、あまり日本語の表現が上手くなく、英文と違う印象を受けます。

ラテに感謝! How Starbucks Saved My Life―転落エリートの私を救った世界最高の仕事

ラテに感謝! How Starbucks Saved My Life―転落エリートの私を救った世界最高の仕事

 

  ここは、思い切って、洋書にチャレンジしていただきたいです。この本は、オーディオブックも充実しております。これを合わせて聞けば、リーディング能力だけでなくリスニング能力の向上にも効果ありです!!

How Starbucks Saved My Life: A Son of Privilege Learns to Live Like Everyone Else

How Starbucks Saved My Life: A Son of Privilege Learns to Live Like Everyone Else

 

 

 今回は、おすすめの洋書をご紹介いたしました。興味のある方は、ぜひチェックして見てください!!